私たちの厠道 ~トイレ診断士の視点~
京都のパブリックトイレ
2014年09月05日
厠道プロデューサー・トイレ診断士 代表の瀬古です。
私たちのホームタウンである京都市はご存知の通り日本一と言っていいほど景観に関する規制の厳しいところです。
有名なところではあのマクドナルドの看板が茶色だったり、セブンイレブンのお馴染みのストライプが極細だったりしています。
これは京都市屋外広告物等に関する条例により定められています。http://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/page/0000056450.html
京都は年間5000万人の観光のお客様がいらっしゃいます。
京都に特別な思いを寄せてお越しになるのでしょう。
そのためにはどこの街にもよくある風景ではなくしっとりと落ち着いた街並みを守ることが必要です。
なので全国チェーンのお店の看板が京都オリジナルのデザインが多いのです。
街をあげてみんなで取り組まないと難しい問題ではありますが、たくさんの人の持つ京都への特別な思いを壊さないようにしないといけないのも事実です。
昨年から取り組んでおります京都市のパブリックトイレのネーミングライツ(命名権)によって実現した「京都東山トイレ診断士の厠堂」もネーミングライツと言いながらも屋外広告物の規制対象です。
広告宣伝のためのネーミングライツでありながら看板の色、形、内容、大きさが規制の対象なんです。
ちなみに東京のネーミングライツによるパブリックトイレはこんな感じです。
メカニカルでカッコいいですね。
私の会社でもお世話になっている管清工業さんという下水道の維持管理の会社です。
まさに静と動な感じです。
確かにこれが京都にあれば違和感ですよね。
ちなみに京都市内の他のパブリックトイレ(ネーミングライツではない箇所)はこんな感じです。
土壁のイメージでなかなかに凝った和風の建屋です。
大和大路七条北東角公衆トイレ
元は普通のタイル貼りの洋風の建屋なんですが、男子トイレの入り口の目隠しのための竹垣が和のテイストをうまく出しています。
タイルやパネル、金属を多用して清潔感や高級感を出すのもいいですが、京都の街並みにはあまりマッチしません。
ところ変わればいろいろ変わります。
日本は狭いようで広いなぁということを実感します。
京都はこれから秋の紅葉のシーズンに向けていろいろと準備を進めてまいります。
どうか「そうだ!京都へ行こう!」ということでよろしくお願いいたします。